<装丁デザイン・DTP>歌集・七彩の夢

歌集・七彩の夢

歌集『七彩(なないろ)の夢』
(代田万知子著・四六判上製)です。

 

装丁デザインとDTPを担当しました。

 

歌集『七彩の夢』カバー

【カバー】

カバーのバックに入っているのは、押し花です。
著者の代田万知子さんの作品です。
書名とぴったりの、夢見るような色調だったので全面に使いました。

 

印刷会社でスキャンしていただいたのですが、押し花は凹凸があるせいか
色がうまく出ず、調整に苦労しました。
データ上でかなり細かな色調補正をしていますが、
さらに印刷の色校正段階でいろいろ指示を入れました。
不安だったので、2回色校正をお願いしました。。。

 

カバー用紙は押し花っぽい手触りを意識してバフン紙を選びました。
この紙は正解だったと思います。
思ったほど色も沈みませんでした!

デザインを6パターンぐらい作った中から、編集の方と著者に選んでもらいました。
歌集の装丁デザインは初めてだったので、いつもよりパターンが多いです。

 

この本はオビなしです。

 

歌集『七彩の夢』表紙

【表紙】

丸背の上製本です。

このもやっとした柄は、カバーに使わせていただいた押し花の
ある部分をピックアップして作りました。
『七彩の夢』という書名なので、夢にまどろむイメージです。

 

キーカラーは紫にしました。
見返しやはなぎれ、しおりも紫系を選んでいます。

 

カバーや章トビラが色彩豊かな調子だったので、
表紙や見返し、その他のカラーを同じにすることで
全体の統一感を出しました。

 

歌集『七彩の夢』本文1

【もくじと章扉】

見返しがちょっと見えていますね

全ページカラーではなくて、数折分だけ片面カラーという
複雑な構造です。

章扉ページがカラーになるように台割が決定されていました。

 

本文に使っている絵や押し花なども、すべて著者の作品です。
もくじの上部に配置している葉っぱも、作品の一部を抜粋しました。

クリーム系の書籍用紙なので、作品の再現性は高くないです。
カラー調整してはいますが。

色の再現性が高いb7などの白い紙を使う(作品優先)か、
文字が読みやすく目に優しいクリーム色(短歌優先)を使うか
悩んだのですが、後者にしました。

 

歌集『七彩の夢』本文2

【本文】

本文は章ごとに選ばれた短歌数十首と、章末に文章が入る構成です。

 

歌集『七彩の夢』本文3

 

はなぎれやしおりは薄紫です。

 

短歌は馴染みが薄くてあまりわからないのですが、
凛とした空気が漂っていて素敵な内容です。

あちこち転居しながら歌を詠んでこられた著者の人生が
エピソードを通して生き生きと表現されています。

 

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