絵本『キツネのフーくんと風の郵便屋さん』
(作・葉山祥鼎/絵・葉祥明、登龍館+グッドブックス刊、AB判上製)です。
装丁デザインとDTPを担当しました。
【カバー&オビ】
絵本は子どもが触るので、汚れをつきにくくするためにPP貼りなどの
加工を施すことがほとんどです。
今回はツヤを出したかったのでグロスPPにしています。
少し寂しげな表情のキツネのフーくんが印象的な表紙画。
あまり寂しげになりすぎないよう、華やかな発色をできるだけ心がけました。
オビの暖かい黄色も、黄色の特色の中でだいぶ悩んで決めました。
数えきれないほどの絵本を出版されている、ベテラン作家の葉祥明さんと
何度もお会いして話を伺い、本文の絵や表紙絵、
配置などについて相談しながら進めました。
【本文】
文章は、葉祥明さんの弟・葉山祥鼎さんです。
お二人の故郷である熊本の、阿蘇山の美しい風景とともに
物語が進行していきます。
かわいいキツネのフーくんの冒険ストーリーです。
イルカや風船など、葉祥明さんの特徴的なモチーフが
あちこちに散りばめられています。
原画に色を近づけるのがとにかく難しくて、印刷所の方と
何度も何度も調整しました。
原画をデータ化して印刷することがこんなに繊細で難しく
技術のいることなのだと、改めて気づきました。
最終的には明るい雰囲気に仕上がって、本当によかったです。