『遍照 いんげんさんの仏暮らし』
(櫻井密嚴著、MOKU出版刊、四六判上製)です。
装丁デザインとDTP、それからイラスト(一部)も担当しました。
カバーの梅のイラストは、大学時代の先輩・加古雅彦さんにお願いしました。
加古さんの絵はどれも大好きです。
じつはこの梅、原画をプレゼントしていただいたので、
今も仕事机の横に飾ってあります。
お寺の絵(線画)は、私が描きました。
93歳の住職さんが書かれた寺と仏と世の中にまつわるエッセイです。
「遍照」という言葉は「あまねくてらす」という意味があるので、
「世の中のすべてをあまねくてらす穏やかな光」をイメージして
薄い緑に。
光に反射してさまざまに輝くカバー用紙に配置すると、見る方向によって
はっきり見えたり、おぼろげに見えたりします。
仏さまの光明って、そういうものかな〜なんて想像します。
「ちょっと色が薄いよ!」とおっしゃる方もいますが、
この仕上がりがちょうどイメージどおりでした。
このカバー用紙はOKミューズパールです。
個性が強いので、書籍にはなかなか使えない紙ではないかと……。
仏教書の装丁デザインが続いていた頃だったので、勇気がありました(笑)
ソデとオビと見返しの色合わせも、仏教をイメージさせるよう意識しています。
でも暗くなりすぎず、なるべく華やかに!
【表紙】
特色1色で、シンプルにイラストを配置しています。
【本扉】
用紙は、金と銀のチップのようなものが散りばめられている「こざと白雪」です。
こちらも予算がないとなかなか使えませんが、仏教の本にはぴったりですね。
本文内のイラストは私が描いています。
もくじ
【章扉】
「春夏秋冬」の文字は、作字しています。
はなぎれはオレンジ色。しおりはグレーです。